大半の胃癌はピロリ菌感染胃から発生します。そのためピロリ菌に感染していた場合、なるべく早く除菌治療を行うことで胃癌の発生リスクを減らすことができます。
ピロリ菌の検査方法
①迅速ウレアーゼ試験
内視鏡中に胃の組織を採取してピロリ菌の有無を調べる検査です。数10分で結果が出ます。
②血液検査
血液中の抗体を調べピロリ菌に感染しているかどうかを調べます。
③便中抗原測定
便を採取してピロリ菌抗原があるかどうかを調べます。
- ピロリ菌の除菌治療の対象となるのは、内視鏡検査でピロリ菌感染が疑われ,なおかつ①~③のいずれかの検査でピロリ菌の感染が証明された場合です。
- 当院では,内視鏡中に胃の組織を採取し①の検査をし,迅速にピロリ菌の感染の判定を行うことができます。
- 胃酸を抑える薬を内服されている場合は①の検査が偽陰性となる場合があります。また,胃の組織をとる際に出血しやすい方(抗凝固薬を内服されている方)には安全のため②の血液検査で判定することもあります。
- 内視鏡検査に抵抗がある方は保険診療外にはなりますが血液検査を受けて頂き、ピロリ菌感染が強く疑われる場合に保険診療で内視鏡検査をし、除菌治療を行いましょう。
ピロリ菌の除菌方法
- 制酸薬と抗菌薬がセットになっている薬を1日2回7日間服用して頂きます。
- 現在は制酸薬が進歩しているため,除菌率は一回の治療で9割を超えます。
- 当院ではもっとも除菌率が高い薬で除菌治療を行っています。